11月の合板市況
2017/11/15
- 原木状況
〇マレーシア、インドネシア共に原木不足が続いている。
(原因)
・今年は異常気象のせいか雨期(通常10月末~2月末)でない時期の6~8月も雨が多く丸太の出材が非常に悪い。・合法木材の信頼性向上の為、違法伐採の取り締まりが強化され合板製造に回す原木のチェックが厳しくなっている。
・7月から施工されている原木伐採税のTP税(ティンバープレミアム税)が上乗せされた為、原木価格が高騰しており合板メーカーの原木入手が非常に困難になっている。
・今年12月より新しい原木伐採税が課せられるとの情報があり。原木価格の急騰に拍車がかかる予想。
- 原地合板市況
・現地製品価格は慢性的な原木不足、原木価格の高騰により6~10月にかけて毎月20~30ドル(合板3×6-1枚当たり50~60円)の値上げを実施している。
(4ヶ月間で250円近いコストアップ)
・マレーシアの最大手シンヤンは、9~10月 2x6の受注をストップしていました。今月から受注再開し始めたが、価格交渉は強気。この先も値上げ一辺倒の状態。
- 原地生産&船積み状況
・雨期に入りさらに天候悪く、合板生産量が増えることは期待できない。
・慢性的な生産遅れから船積みも軒並み遅れており予定より2か月程遅れて入港してきている。
・原木不足が続き、各シッパーの生産量が約4割ダウンしている。
・原木供給量が少ない状態で、生産効率の悪い2x6の生産を上げることは難しい。そのため、引続き2x6の船積み量は少ない状況が続くでしょう。
- 国内合板市況
・現地の強硬な値上げ姿勢に引っ張られるように輸入合板の国内価格も値上がりしている。ここ数カ月型枠用輸入合板の入荷量が少ないため、不足感がで始めている。
そのため、国内の合板価格相場が一気に上がり始めている。
現地状況に良い要因が見られず、厳しい状態が続く見込みで、国内の需給バランスに関係なく値上げは続いていく模様。